8月の末にバイクで1泊2日の琵琶湖1周をしていたときに、熱中症になりかけて何か対策をしなければと考えました。
気化式冷却ベストや接触冷感インナーなど様々なアイテムを吟味していたところ、このペルチェ素子ネッククーラーを見つけました。
実際に購入して約1週間を家の中やキャンプ、ツーリングなど使い込んでみて気づいたことを紹介します。
目次
ペルチェ素子ネッククーラー
という方も多いと思うので簡単に紹介すると、ペルチェ素子とは2枚の金属に電気を流すことで熱が片方へ移動する反応を利用した電子部品です。
金属の片方に熱が移動することで、その反対側は冷たくなるという仕組みです。
例えば、パソコンのCPUの冷却装置として使われることも稀にあります。
どれくらい冷たい?
体感ですが、電源をONにして10秒ほどで10℃〜15℃くらいです。
Amazonのレビューでは「自販機で買った冷えた缶ジュースくらいの冷たさ」と書いている人が多いですが、そこまでは冷たくなりません。
ぶっちゃけ自販機の缶ジュースくらい冷たかったのなら、冷たすぎて長時間つけていられないでしょう。
ペルチェ素子ネッククーラーの良いところ
早速このペルチェ素子クーラーを付けて2日間のキャンプツーリングで使ってみました。
良いところ
- 安定的に冷却ができる
- 温度調節がボタン1つで可能
- 必要な電源スペックの要件が低い
- モバイルバッテリーからの電源供給でも長時間使える
安定的に冷却できる
電気が流れている限りは周りの環境に関わらず、常に安定して冷却することができます。
例えば、気化式冷却ベストなどは風を受けない限りは冷たくなりませんし、ネックファンなどは気温が高すぎると効果もないです。
一方でペルチェ素子ネッククーラーは熱を移動させるという性質は周囲の環境に大きく左右されないのが特徴です。
とはいうものの、あまりにも熱すぎる(以上加熱)てしまうと熱が移動できなくなり冷却できなくなりますが、それを解消するためにペルチェ素子の熱が溜まる方にはヒートシンクとファンがついています。(パソコンみたい)
私が使用した時は気温36℃でしたが、効果がなくなるような感覚はしませんでしたね。
温度調整がボタン1つで可能
私が購入したネッククーラーはボタンが付いており、ボタンを複数回押すことで温度調整が可能です。
強と弱、それに加えて強と弱を行き来する揺らぎモードの3つがあります。
何が良いのかというと、すぐに温度を調整できるので電車に入った直後や冷房の効きすぎた部屋に入るときにすぐにOFFにすることができるのです。
また私のようにバイクに乗っている人は山道やトンネルは夏場でも異常に寒いと感じることがありますよね。
ボタンが1つだけなので、バイクを運転中でも本当に楽に操作できるはとても良いと思います。
必要な電源スペックの要件が低い
このペルチェ素子クーラーは一見、かなり高い電流を要求されると思っていました。
実は気になって電流によって効果が変わるのか実験してみました。
全て5Vで、電流のみ変えています。
冷却性能 | |
0.3A | ファンの回転数が明らかに低い、性能ダウン |
0.5A | 室内では気づかない程度の性能ダウン |
1A | 十分な冷却性能 |
2A | 1Aと変わらない |
2.4 | 1Aと変わらない |
必要なアンペア数は最大でも1Aということが分かりました。
この1Aというのはひと昔のモバイルバッテリーでも十分に動作するスペックです。
例えば、大きな電流を扱えないノートパソコンのUSB-タイプAからでもしっかりと動作するということです。
またこの必要アンペア数が少ないことは次のメリットへにもつながります。
モバイルバッテリーからの電源供給でも長時間使える
アンペア数が低いと、消費する電力も少なくなります。
こちらも調べてみました。
2つのモバイルバッテリーを使って、どのくらい連続で使えるか試してみました。
弱 | 強 | |
10,000mAh | 20時間以上 | 6〜7時間 |
20,000mAh | 40時間以上 | 12時間〜14時間 |
モバイルバッテリーの種類によって変換効率が変わるので、誤差はあると思いますがざっとこんな感じです。
10,000mAhのバッテリーがあれば、弱ならほぼ丸1日使うことができるわけですね。
ツーリングやアウトドアでも十分に使える使用時間ですね!
ペルチェ素子クーラーの気になるところ
とはいうもののこのネッククーラーを使うときには、ある程度気を使う必要があります。
気になること
- 髪がファンに絡まる
- 襟付きの服だと使えない
- 金属アレルギーには辛い
- うなじ部分にも冷却部が欲しかった
髪がファンに絡まる
ミディアムショートくらいの髪の長さがあると、ファンに髪が絡まって動作が止まる可能性があります。
なので髪が長い人は後ろで縛ってあげる必要があるのです。
多くの男性は気にする必要はありませんが、女性は髪を痛めないためにも気をつけるといいでしょう。
襟付きの服だと使えない
襟付きの服を着ていると使えません。
襟の外につけるか内につけるかでも変わってきますが、どちらも微妙でした。
襟の外につけると、肌の間に服が挟まるので冷却性能は落ちます。
かといって襟の内につけると、排熱口を塞いでしまい排熱ができなくなってしまいます。
なので襟付きの服をどうしても着なければいけない時は、襟を開いく必要があるのです。
やはり、肌に直接当てることが一番効率が良いようですね。
金属アレルギーには辛い
肌に直接当たる部分(冷却プレート)はステンレス製です。
アレルギーは出にくい金属ではありますが、もちろんステンレスに反応してしまう人もいます。
アレルギー反応は汗をかいていると起こしやすいので、金属アレルギー持ちの方は気をつけましょう。
うなじ部分にも冷却部が欲しかった
長時間つけているとうなじ部分に熱がこもってきます。
うなじ部分にも冷却プレートがあればもっと良かったのですが、サイズの問題もあるのでこれは仕方ないですね。
ぶっちゃけ効果あるの??
1泊2日のキャンプツーリングで使ってみましたが、ぶっちゃけ効果はあるかというとわかりません。
正直「涼しくて快適!」ということは一歳ありませんでした。
ですが、明らかに汗の量は減っていましたし水分補給も少なくて済んだのは事実です。
つまり熱中症対策には確実になっていることは間違いなさそうです。
快適性を求めるというより「熱中症にならないための予防策」という感じの使用感でした。
そういう意味では、このネッククーラーの効果はしっかりとあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか!
ここでペルチェ素子ネッククーラーのおさらいをします。
良いところ
- 安定的に冷却ができる
- 温度調節がボタン1つで可能
- 必要な電源スペックの要件が低い
- モバイルバッテリーからの電源供給でも長時間使える
気になること
- 髪がファンに絡まる
- 襟付きの服だと使えない
- 金属アレルギーには辛い
- うなじ部分にも冷却部が欲しかった
猛暑を快適に過ごすというよりも、熱中症にならないための予防として使ってみてください!