ライダーの宿命とも言える「立ちごけ」
私は、150cm台という低身長なくせに、シート高がバカ高いアドベンチャーバイクに乗っています。
もちろん、最初は立ちごけをたくさんしましたが、今では乗り方も熟知して立ちごけをしなくなりました。
この記事では、低身長でも立ちごけをしないバイクの乗り方のコツをご紹介します。
低身長の方向けではありますが、これから紹介するコツは全て高身長の方もご参考にできます。
目次
立ちごけしないコツ
早速ですが、低身長が立ちごけしないコツを紹介します。
立ちごけしないコツ
- 押し引きは必ずハンドルを持つ
- 跨る・降りる時はスタンドを立てる
- 発進・停車するときは右足をつく
- 停車するときは地面につく足と反対へハンドルを切る
- 超低速走行する時は中途半端に足をつこうとしない
- リアシートに重いものを載せない
それでは、ひとつずつしっかりと解説していきます!
押し引きは必ずハンドルを持つ
バイクの車体を押し引きするときは、必ずハンドルを持ちましょう。
なぜなら、車体が反対側へ体勢を崩しにくい支え方が、ハンドルを持つ体勢だからです。
前提として、低身長の人が反対側にバイクを倒しそうになった時、ほとんどの場合で引き戻すことができません。
男性や力のある人なら、力技でなんとかなったりすることはあります。
ですが、私たち低身長は全体重を使っても、重心がバイクに近くなるので引き戻せず倒してしまうことが多々あるのです。
片手をリアシートに置いて押し引きする人を見かけますが、あれでは反対側へ体勢を崩しやすいでしょう。
つまり、反対側に体勢を崩すことがないように、ハンドルを持って押し引きをすることで、押しゴケの可能性を低くしているわけです。
跨る・降りるときはスタンドを立てる
バイクを跨る・降りるときは必ずスタンドを立てましょう。
これは、単純に乗り降りをする左側へ立ちごけする可能性がなくなるからです。
さらに、体重を左にかけて重心が右に行きすぎないようにすれば、右側への立ちごけの可能性も減らすことができます。
教習所で習った乗り降りに反していますが、これが安定して乗れるとお気づきの方も多いのではないでしょうか。
とくに、オフロードやアドベンチャーなど車高が高いバイクは、このように乗っている方も多いでしょう。
スタンドが払えない人はアシストフック(サイドスタンドアシストバー)を付けよう
身長が低い人の中には、跨った状態で足が届かずスタンドを払えないという人もいるかと思います。
そんな方は、アシストフックもしくはサイドスタンドアシストバーの装着をオススメします。
これを装着することによって、スタンドを払う位置を高くすることができます。
跨った状態でスタンドを払えない・払いにくいという方は、こちらのアシストフックの装着をぜひご検討してみてください。
発進・停車するときは右足をつく
発進・停車するときは右足をつくことで、立ちごけする要素を減らすことが可能です。
右足をつくことによって減らせる要素は、例えばこんなものがあります。
- ギアを1速に入れるため地面につける足を入れ替えるとき
- サイドスタンドを立てるために足を入れ替えるとき
- 発進した時のギアの入れ違い(2速発進やNに戻ってしまった時など)にすぐに対応できる
足がつかないバイクに乗っていると、「体を大きく横にずらして、片足だけをなんとか付ける」という乗り方になってしまうでしょう。
そのような状態で地面につける足を入れ替えると、一瞬両足が地面につかない状態になってしまったり、勢いがつきすぎて反対側へ重心が行きすぎたりしてしまいます。
足がつかない状態で、足を入れ替えるという動作は立ちごけする要素がたくさんあるのです。
つまり、足必ず右足を地面につくことによって、足を入れ替えるという動作がなくすことができます。
こちらも教習所で習ったことと反しますが、立ちごけ対策としての効果は高いので、余裕があれば試してみてください。
足を地面につくタイミングは車体が停止してから
ちなみに、余裕がある方は、足をつくタイミングも車体が停止してからということを意識してみてください。
これは、地面に対して脚を垂直に下ろすことができるためです。
地面に対して足を垂直に下ろすメリットは、バイクに跨った状態で最も脚に力を入れやすい体勢になることです。
脚が体の前や後ろに行ってしまうと、つま先だけの支えでは簡単に体勢が崩れて、立ちごけしてしまいます。
足を地面につくタイミングと解説しましたが、足をまっすぐに下ろすことを意識できれば十分でしょう。
停車するときは地面につく足と反対へハンドルを切る
停車するときは、地面につく足と反対方向へハンドルを切ることで、立ちごけの可能性を低くすることができます。
これは、走行中のバイクはハンドルを切ると逆側へ倒れるという特性を利用したコツです。
地面につく足と反対方向にハンドルを切ることで、より安定して支える足の方へバイクを傾けることができるようになります。
止まる時に足とは反対方向へコケてしまった経験のある方は、ぜひ実践してみてください。
ちなみに、完全に停車してからは、地面に足をついている方へハンドルを切ると、さらに傾きが安定します。
超低速走行をするときは中途半端に足をつこうとしない
超低速走行中に中途半端に足をつこうとすると、重心が左右に大きくぶれてしまったり、足を地面にひっかけてしまったりします。
- 重心が左右にぶれてしまうと、バランスを崩してしまう原因になってしまいます。
- 足を地面にひっかけてしまうと、バイクが足に引っ張られて倒れようとしてしまいます。
足をついて車体のバランスを保ちたいという気持ちは、誰にでもあると思います。
ですが、これら2つの可能性があるので、低速走行時は中途半端に足をつこうとしないようにしましょう。
超低速走行は、教習所で習った1本橋の要領でしましょう。
リアシートに重いものを載せない
リアシートに重いものを載せてしまうと、車体を足で支えるのが大変になります。
これは、重いものを高いところに載せると、重心が高くなるからです。
前提として、バイクは重心が低いほど取り回しがしやくす、軽い力でも支えやすくなります。
バイクに荷物を乗せるときは、重いものをサイドケースなどに入れてあげると重心が低くなり、取り回しもしやすくなります。
立ちごけ対策のためにやってはいけないこと
立ちごけ対策のために「超厚底シューズ」を履くことは絶対にやめましょう。
底が3cmくらいまでの厚底シューズなら、立ちごけ対策には非常に有効です。
ですが、それ以上の超厚底シューズを履くとこんなリスクがあります。
- つま先がシフトペダルに届かなくなる
- 左右のふんばりが効かなくなる
1.つま先がシフトペダルに届かなくなる
厚底を履くことで、つま先の位置がステップよりかなり高くなってしまうので、シフトペダルに届かなくなる可能性があります。
頑張って足を伸ばせば届くかもしれませんが、それによってシフト操作が遅れてしまったり、ミスをしたりするので、危険です。
2.左右のふんばりが効かなくなる
厚底を履くことで、実際にふんばる力が入る位置がかなり高くなります。
前後のふんばりは、まだ効くかもしれませんが、左右のふんばりは効かなくなってしまうでしょう。
オススメは3mcのインヒール
私が、さまざまな靴を試してきた中で、最も操作性もよく足つきもよくなったのが、3cmのインヒールでした。
土踏まずでステップを踏めば、つま先が遠くなることはありませんし、足の支えもつま先だけでなく踵を支えるので、バイクに向いていると思います。
ヒールを高くするインソールなどもありますので、いつも使うバイクシューズでも全く同じ施策が可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか!
ここでこの記事をおさらいします。
立ちごけしないコツ
- 押し引きは必ずハンドルを持つ
- 跨る・降りる時はスタンドを立てる
- 発進・停車するときは右足をつく
- 停車するときは地面につく足と反対へハンドルを切る
- 超低速走行する時は中途半端に足をつこうとしない
- リアシートに重いものを載せない
これらを一気に実践するのは難しいかもしれませんが、できるようになれば、自分より大きなバイクも難なく乗りこなせるようになりますよ!