お手軽にサイドパニアケースが取り付けられる「汎用ホルダーSB2000」と「サイドパニアケースE22」ですが、このE22を使い始めて1年が経過しました。
私の主な使い方はキャンツーの積載ですが、かなりの頻度で使ってきました。
壊したり、直したりして分かったことなどを踏まえて徹底レビューをしていきます!
目次
GIVIサイドパニアケースE22
GIVIサイドパニアケースE22はキーロック部分以外は全て樹脂で作られているケースです。
左右ペアで2万円とGIVIから出ているサイドパニアケースの中では最も安いケースになります。
容量は片側22ℓで左右合わせて44ℓとなります。
私と同じように汎用ホルダーSB2000と合わせて使っている人も多いかと思います。
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どんなバイクでもGIVI箱を取り付けてフルパニアにする方法
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良いところ悪いところそれぞれあるのですが、様々な問題が解決できる部分も合わせて紹介します。
ということで早速レビューをしていきます。
E22の良いところ
良いところ
- 軽い
- 着脱が楽チン
- 防水性能が非常に高い
軽い
ケース本体はものすごく軽く、何も入れてない状態なら片側1kgもないような気がします。
例えばキャンプ場でバイクの乗り入れが不可のところでは、荷物をキャンプサイトまで運ばなければいけません。
そういう時に軽いケースは非常に楽で良いですね。
ですがキャンプ場選びでバイク乗り入れ可を前提にしている人は、あまり恩恵は受けられないかもしれません。
それ以外ではアパートの自室からバイク置き場まで運ぶ時でしょうか。
あとはバイクの取り回しが、重量のあるアルミケースなどに比べると多少楽なくらいですかね。
走り出してしまえば重さはあまり関係ないです。
着脱が楽チン
GIVI特有の取り付け方法でケースをホルダーに押し当てるだけで取り付けが完了します。
ケースを外す時はキーを刺して「R(リリース)」まで回して押し込むことで外せます。
この着脱方法の良いところは、蓋を開けることなく取り外しができることですね。
せっかく綺麗にパッキングしても、着脱のときに蓋を開ける必要があるものだと崩れてしまうことがあるんですよね。
パッキングをしてからケースをする人が大半だと思うので、とても理にかなっているわけです。
また雨天時に中身を濡らさずに取り付けられるのも非常にGOODです!
突然の雨に遭いやすいキャンプの撤収では、本当にたくさんお世話になっています。
防水性能が非常に高い
大雨や嵐など非常に過酷な環境でこのケースを何度も使ってきましたが、水が侵入したことは一度もありませんでした。
それもその筈で、限りなく水の侵入がなくなるような構造に設計されています。
上蓋になっており内側には返しがあり、さらに隙間には侵入を防ぐパッキンまでついています。
まず普段の雨による浸水はないと言っていいでしょう。
でもGIVIのホームページを見ると完全防水ではないと書いてあります。
では浸水する恐れがある部分はどこかというと、蓋と器をつないでいるヒンジとキーロック部分です。
とはいえ、大雨やバイクの洗車でたくさんの水をかぶっても浸水はしなかったので、心配するほどではないですね。
川に落としたとか、そういうレベルじゃないと浸水はしないと思います。
E22の悪いところ
悪い点を探すのが得意な私ですが、本当にこれといった悪いところはなく唯一の弱点がこちらでした。
悪いところ
- 壊れやすい
このケースの悪いところ全てがこの「壊れやすい」に集約されています。
壊れやすい
まずこのケースは樹脂製ということもあり、立ちゴケすれば1発で割れます。
ある程度の柔軟性があるおかげで全壊までいきませんが、縦に大きな割れ目が入ることは間違いありません。
割れがあると、そこから浸水があったり着脱が困難になったりするので、このケースの良いところが全く発揮できません。
そして壊れるたびに補修をしましたが、いつかは限界が来てしまうのも事実です。
【縦割れなら補修できる】
縦割れならアロンアルファなどの瞬間接着剤で補修することができます。
実際縦割れが起きて欠けがない場合は、補修した以降でも使用に支障が出ることはありませんでした。
しかし、横に割れて一部が欠けてしまった場合は瞬間接着剤では補修は不可能です。
カウル修復のパテなどがあれば補修は可能かもしれませんが、強度がかなり落ちるので蓋を閉めるだけで取れたりします。
平たい地面でコケれば縦割れ、下に岩や石があれば横割れ(欠け)になることが多いです。
足場がデコボコしているところはコケないよう慎重に進みましょう。
【簡単に補強はできない】
立ちゴケが多い私は、どうにかこのケースを補強できないか模索しました。
最も割れやすい部分が、膨らんだ丸みのある形のため直線的な金属プレートをつけることはできません。
内側から柱などで支える方法は収納量を減らすことになります。
しかも支えた柱部分だけに力が加わり横割れの原因になるので論外です。
超頑丈な皮膜ができる特殊な塗料(LINE-X)も一般販売されていないので、個人での入手は困難。
と言っても耐衝撃なだけで中身が無事とは限りません。
ということでこのケースを補強することは、難しいです。
唯一再現できるのはE22の周りにパイプバーをぐるっと一周させることですが、工具もない一般人の加工技術では無理です。
【買い替えには2個分の料金がかかる】
そしてもし横割れや欠けてしまった場合、買い替えになるのですが片方のみを購入することはできません。
フリマなどで出品されている片方のケースを購入する方法がありますが…
おそらくマフラーのない左側のケースが壊れてしまうことが多いのか、フリマでも右側のケースのみの出品が多いです。
なので新品のペアを買って片方をフリマなどに出品する方法が一番手っ取り早いと思います。
何度も壊してしまいそうで心配な人は、最初からトレッカーシリーズのDOLOMITIを選ぶという手もあります。
こちらはアルミで作られており左右ペアで70,000円程ですが、個人輸入すれば50,000円で買うことができます。
DOLOMITIは汎用ホルダーSB2000でも少し加工すれば取り付けができます。
1回でも買い替えるのであればDOLOMITIにした方が出費は少なくてすみますよ。
E22でよくあるトラブル
ネットでよく見かけるトラブルなどは以下のようなものが多いです。
よくあるトラブル
- ケースがホルダーにハマらない
- 走ってるときに脱落した
- デッドスペースが多い
- 取り外しができない
実際、もれなく私も同じトラブルに遭いましたので、解決方法をここに残しておきますね。
ケースがホルダーにハマらない
ケースがホルダーにハマらない原因のほとんどは汎用ホルダーSB2000で起きています。
ケースがハマらない事例は上部と下部の2種類あり、場合によってはどちらもハマらないこともあります。
キーロック部分(上部)がハマらないときはホルダーとケースの間に接するゴムが大きすぎるのが原因ですので、上側のゴムをいくつか外してあげるとハマるようになります。
ケースを支えるネジ部分(下部)がハマらない時はネジの長さが足りていないことが原因なので、ネジにワッシャーを噛ませることで解決します。
走っているときに脱落した
上部のキーロック部分がしっかりとハマっていないことが原因です。
ケースを装着したら少し手前に引っ張ってしっかりとハマっていることを確認してください。
走行中のケースの脱落は事故になりかねないので、しっかりと確認するようにしましょう。
デッドスペースが多い
ケースの取手部分の一番高いところにはかなりのスペースがあります。
なので穴あけ加工をしてゴム等で荷物を留められるようにすると収納力がかなりアップします。
取り外しができない
キーロックをR(リリース)にした状態で取り外しができない個体(ホルダー側)があります。
ホルダー側の上部のキーロックと下部の支えのネジの間隔が少し多いのが原因です。
この場合は蓋を開けて直接ロックを解除してあげる必要があります。
一般人の加工技術ではどうにもなりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか!
GIVIサイドパニアケースE22を1年間使い込んでみたレビューでしたが参考になりましたか?
良いところ
- 軽い
- 着脱が楽チン
- 防水性能が非常に高い
悪いところ
- 壊れやすい
頑丈さに難はありますが、立ちゴケさえしなければ文句なく安くて良いサイドケースです!
立ちゴケをして壊してしまうのが怖い人はDOLOMITIを選んでおくと良いです!